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特別企画「三渓園の美を楽しむ会」のご報告

絵画鑑賞同好会の創立メンバーで、例会でも専門的な解説が人気の松原さんは
横浜の三渓園でボランティアガイドをされていて、「同好会の皆さんで三渓園に
いらっしゃいませんか」とのご提案があり、絵画の鑑賞から少し離れるものの
多くの日本画が育ったゆかりの場所でもあるので、その庭園や建築を楽しもうと
11月27日に15名の仲間で出かけました。

さて、「楽しむ会」の結果はどうだったのでしょうか。

当日、プレゼントの図録を獲得した藤江さんによるレポートのほか、参加した
皆さんの感想と、小高さん 原さん撮影の写真で当日の模様をご報告します。                            
                             石 原







           三渓園の美を楽しむ会に参加しました                
                                                                             藤江 明

私は横浜大空襲まで三渓園がある横浜育ちでして、今回はギャラリーを飛び出して庭園と建築の美を思いきり楽しもうと参加致しました。

二日間の順延がズバリ当たり、晴天の下で当会の先達である松原さんの丁寧な解説に沿って、実業家 原三渓が各地から収集した名建築と作り込んだ庭園を鑑賞致しました。

特に数寄屋風の『臨春閣』は、もしドローンを飛ばせば池越えに三重塔の絶景を堪能出来るような配置です。秀吉贔屓だった原三渓のチマチマしないスケールの大きな性格を感じられました。
一方で、『旧東慶寺仏殿』など各地からの移築物は原三渓の剛毅な心意気を感じさせるものでありました。その後『三渓記念館』で横山大観や下村寒山、その他の書画にも接し、約三時間フルに活動。
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名参加の楽しい企画に満足次第であります。

松原さんと世話人の皆さんに感謝・感謝!  図録を頂いたので年末に再訪します。


 

                                                松原さんへのメール        

当日は、松原さんの説明で園内を一巡した後、園内のお茶屋で簡単な懇親会を開きましたが、
時間が限られていて、皆さんで感想などを話し合う時間がありませんでしたので、

後日、松原さんへのお礼を兼ねたメールで各人の感想を伝えていただきました。
それがとてもいい内容なので、当事者のご了解を頂きここに掲載させていただくことにしました。
                                     
                                   (お名前は 苗字のみ 敬称略 順不同 写真とは関係ありません)
   

                    中 根
昨日は 三渓園のご案内、有難うございました。あれだけ広くて沢山の建造物がある中、要領よくご説明いただいたので三渓園の魅力、貴重さが、よくわかりました。日本の民家や庭を見て歩くのが大好きなので堪能いたしました。 長時間に亘り ずっと説明され続けられておられるのに、お疲れも見せず、国立博物館の折と同様に心底感銘を受けました。また、お目にかかりますのを楽しみにしております。
                     城 戸
この度の三渓園訪問は大変印象深いものになりました。  
何度も訪れていたのに何も、わかっていなかった!!です。
松原様の解説はとてもわかりやすく楽くお天気にも恵まれて、建物と木々の美しさに感激致しました。
本当に有り難うございました。
                        酒 井
寒い中、熱のこもった説明をして頂き感激いたしました。
以前何度かここを訪れてはいたのですが、今回先生の説明で三渓園の歴史を理解することができました。松原先生の歴史に対する深い造詣を感じつつ、私も歴史に少しばかり興味がありますので、時間の経つのも忘れ楽しいひと時を過ごすことができ感謝いたしております。
本当にありがとうございました。
また機会がありましたら、参加させていただきたいと思います。
                          袰 川
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日は大変お世話になりました。
有難うございました。
生まれも育ちも横浜で、三溪園には子供の頃から季節の花々を楽しんだり、茶会で訪れたり、と何回も行っているのに、建物等の歴史や詳しい説明を受けたのは初めてで、とても楽しかったです。
松原さんのように年を重ねても学習をする姿勢にも学ぶところが多く、いろいろと収穫の多い飛び入り参加となりました。有難うございました。


                    鈴木(黎)
昨日は三溪園を案内していただき,ありがとうございました。
 
三溪園の数ある建物のいわれや使われている部材,建物の持つ意味など詳しく解説して頂きとても興味深かったです。
個人で見に行ったときには,全体の印象のみで真の良さがわかっていなかったと実感しました。
私は茶道初心者ですのでいろいろなスタイルの茶室が見られて嬉しかったです。
また,過去の建物の部材を使いその精神を伝えようとしている建物が多いこと,消えゆく運命にあった建物が立派に保存されていることも素晴らしいと思いました。
長時間にわたって解説していただきとても勉強になりましたし楽しかったです。ありがとうございました。今後も楽しいお話をたくさん聞かせて頂く機会が持てますことを願っています。
 
                        谷 口
昨日は、三渓園見学の企画・ご案内を頂き誠に有難うございました。
天気にも恵まれ、素晴らしい自然の中で楽しい1日を過ごさせていただきま  した。
実は私は、三渓園について知識がなかったので、参加することにしてからHP等で調べはしましたが、実際の建築物などを前にして、ご説明いただき本当によく理解できました。改めて素晴らしい文化遺産が残されていると感じた次第です。ご丁重なお気配りと合わせ参加された皆様も満足されているように感じました。
それにしても、東京国立博物館の時も 感じたのですが、松原さんの知識豊かなボランテイア活動には、なんとなく一日を過ごしている私と比べいきいきしたOBライフを送っていられ畏敬の念でいっぱいです
どうかお元気で長くお続けください。
絵画の時もいつもいろいろと教えていだいておりますが、また何かありましたらご教授ください。有難うございました。
                        石 崎
貴重なお話を聞きながら、園内を楽しく廻ることができました。来歴も良く理解でき、初めて伺ったような気がします。茶屋で解散した後、三重塔の方を廻ってみました。展望台からは富士山がきれいに見え、有難く得をした気分でした。 
松原さんは専門的な建築用語も説明されていて良く勉強をしていられるなと驚きました。私はヤマハに転職する前は社寺仏閣を得意とするゼネコンに籍を置いていましたが、社寺建築の部署ではありませんでしたので、それほど専門用語も覚えていません。ただ、社寺仏閣、古民家や城が大好きで、機会を作り見に行くようにしております。 それにしても松原さんは大変なご努力ですごいものです。話をしましたら家内も行きたいと言っておりますので、暖かくなりましたら、懐かしの三渓園まで足を延ばしたいと思っております。 
良い機会を戴きました。本当に有難うございました。




後列:  石原 山田 伊藤  藤江 松原 中根 袰川 谷口 石崎 小高

前列: 
    原   柴山   城戸   鈴木   大島   酒井






          
                                   絵画鑑賞同好会 「三渓園の美を楽しむ会」 後記   松 原 祥 五   


天候による延期にも関わらず多くの方々に三渓園まで御出で頂き、大変ありがとうございました。 
紅葉には少し早い時期ではありましたが、長時間に渡る私のガイドに最後まで御付き合い頂き、感謝致します。
参加された方々が私の説明を参考にされつつ、ご自分の視点で鑑賞・楽しんでおられ、大変うれしく感じました。
また、多くの方々から大変暖かいコメントを頂き、今後のボランテア活動の励みになります。

石原さんはじめ世話人の方々には、いろいろご協力頂き御礼申し上げます。

三渓園は明治35年から大正期にかけて原三渓が約20年を費やして完成させた回遊式日本庭園です。
それぞれの時代背景と歴史を持った古建築を配置させ(但し、合掌造り・燈明寺本堂・林洞庵は戦後寄贈された建物)専門家の高い評価も得て、数年前に国指定名勝に指定されました。又、三渓園が戦火を免れたのは、米国の美術研究家ランドン・ウォーナー氏(明治末期?に来日して岡倉天心に日本美術を学ぶ)が三渓園を訪れた後、戦争中に国に求められて提出したウォーナーレポートに基づき、米軍が奈良・京都と並び三渓園を攻撃対象から外したためと言われています。


三渓園の日本庭園としての美は無論のこと、ボランテア活動を通して私が個人的に強く惹かれたことは、明治~昭和にかけての大実業家・院展系日本画家の最大支援者・どの流派にも属さぬ独自の道を追求した名茶人・横浜市の発展への献身的貢献など、単なる富裕な数寄者にはとどまらない偉大な人物像です。特に、「この土地は自分の所有だが、この庭園の美しさは自然が与えてくれたものなので、自分だけで独占してはいけない」との心の広い理念のもと、明治39年以降戦前まで外苑を年中無休・24時間無料開放するという思い切った行動には非常に感銘を受けました。

しかし、その華やかな経歴とは別に、隠居場「白雲邸」を建てた大正9年には、大正不況のあおりを受けて生糸価格が大暴落。日本の主要産業であった養蚕・製糸業界が危機に瀕した際、それを救済するため横浜興信銀行(後の横浜銀行)を設立・初代頭取として私信を離れ活躍されたとのこと。大正12年の関東大震災時には、壊滅状態の横浜市と港湾の復興のため、横浜復興会会長に就任して粉骨砕身努力された歴史が残ります。また、その復興目標遂行のため芸術家支援を終了したとのことです。

昭和14年に70歳で逝去された2年前には、後継者でご長男の善一郎氏(芥川龍之介と中学同期)が脳溢血で急逝されるなど、波乱の人生でもありました。が、終生社会貢献は大きなテーマとして氏の活動の基本となっていたそうです。
ちなみに、横浜の野毛山動物園の土地は、三渓園内に建てた鶴翔閣に移転以前の原家の居宅で、氏が横浜市に寄贈したものだそうです。  (長くなってごめんなさい)


原三渓氏の歴史と業績を考えますと、あまりにも微小な私の活動なのですが、氏の志を仰ぎ見つつ、微力なりともボランテアとして三渓園の美と日本人の美的感覚の素晴らしさを来園の方々と共に分かち合いたいと思い、今年6月から挑戦を始めました。

どうぞこれに懲りず、ご家族・ご友人とご一緒に、また、ご来園ください。(松原祥五)

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                                                                                  写真: 小高 ・ 原    編集: 原 2015/12/12




以下は予告のページです

 

秋の横浜三渓園を楽しみませんか

絵画鑑賞同好会が主催する特別企画のご案内です。

           絵画鑑賞会では通常の例会と異なり、今回は国指定の名勝 三渓園 で、日本庭園と日本建築の美を楽しむ会を催します。
         「絵はどうも・・・」とお感じになっている皆さんも、秋の一日を名勝でのんびり過ごされてはいかがでしょうか。
           当日は、今春からボランティガイドを務める OB会員の松原祥五さんのガイド付きで、興味深いお話が伺えますよ。

    企画名:   三渓園の美を楽しむ

 日 時:    1125日(水)13:0015:00
  雨天の場合は27日(金)同時刻に順延 
                            *雨が予想される場合は、前日2421:00に実施か延期かを
メールで連絡します。

 場 所:    国指定名勝「三渓園」 横浜市中区本牧三之谷581

 集 合:   13:00 三渓園正門

 アクセス:   会場へは、横浜駅からと根岸駅からの二通りの行き方があります。
                        三渓園のホームページの「交通案内」をご参照ください。 
                               http://www.sankeien.or.jp/index.html

  懇親会:    希望者は回遊後、園内休憩所で軽く飲食しながら懇談します。

  持参品:    保険証をお持ちください。    

   服 装:  動きやすいカジュアルな服装がオススメ。

   参加費:    入園料(500円)懇親会飲食費(1,000円) 
                         *
65歳以上の横浜市在住者は 証明書があれば入場無料です。

  参加申込: 1111日(水)までに下記宛お申し込みください。

                       kaigakanshou@gmail.com


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              編集 2015/10/15