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          楽しかった北斎美術館

第35回例会は3月2日。昨年11月オープンしたばかりの注目の美術館で北斎の名品が見られる。しかも学芸員のレクチャーも聴けるという事で過去最多の36名が参加。ホームページの案内を見て初めて参加した会員も多く、多彩な顔ぶれが揃いました。

最初に講座室でユーモア満載のレクチャーを50分、その後 企画展、常設展へ。当日の雨模様が幸いしてか、連日混み合っていた館内も人は少なくて おかげで作品1点1点をじっくり鑑賞することができ、北斎版画を堪能しました。

鑑賞会の後は、これまた昨年11月にオープンした両国駅構内の「江戸NOREN」で
懇親会。いつもながら美術談義に花が咲き、恒例の豪華図録プレゼントはじゃんけん大会を制した鈴木黎子さんと、鴨井次郎さんの手に渡り、お二人には当日の感想を
寄せていただきました。(石原勝年)



 

すみだ北斎美術館「開館記念展Ⅱ」に参加して


鴨井次郎

ドビュッシーは、葛飾北斎の富嶽三十六景「神奈川沖波裏」から発想を得て,
交響詩「海」を作曲したといわれており、1905年に出版されたスコアの表紙に

「神奈川沖波裏」が使われている。

従って、32日の絵画観賞同好会例会がすみだ北斎美術館「開館記念展 II」との
案内があり、非常に興味深く楽しみにしていた。


当日は、鑑賞の前に話術巧みな学芸員五味氏のレクチャーで、興味は更に高まった。

鑑賞後の懇親会では全員によるジャン拳大会があり、幸いジャン拳に勝って
「北斎の帰還 幻の絵巻と名品コレクション」という素晴らしい冊子を戴き、三重に至福の日であった



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鈴木 黎子













今回は、昨年11月末の開館以来大人気だと聞く「すみだ北斎美術館」に行く機会を与えていただきました。

最新の美術館らしくアルミ板で覆われたシャープな外観に、浮世絵という古典的絵画の取り合わせを興味深く
感じました。これは、北斎という進取の気性に富んだ画家への設計者のオマージュではないかと鑑賞後に思い
ました。

鑑賞の前に学芸員のレクチャーがあり、北斎の来歴や手法、浮世絵の出版事情などをユーモア満載で解説して
いただきました。その中で、浮世絵の初摺200枚は画家の意向に沿うが、後摺200枚は作者の意向は反映
させず、版元の商業的目論見で製作されるとの説明があり、例として「富嶽三十六景 武州玉川」を映像で見
せていただきました。初摺は北斎が、当時流行していたベロ藍(ベルリンで発見された化学染料)のみで彩色
された清新な絵に対し、後摺は木々の緑、土の茶などが加えられやや平凡な印象となっていて、改めて北斎の
偉大さに感嘆しました。

嬉しいことに鑑賞後の懇親会で今回の企画展「ピーター・モースコレクション 北斎図録」が当たったのです。
この図録はベロ藍の美しさが際立つ「富岳三十六景 甲州石班沢」がケースに使われている素晴らしいもので

逆巻く波、力強く網を引く漁師、背後にそびえる富士が藍の濃淡で鮮烈に
表現されています。 図録には選りすぐりのピーター・モースコレクションが網羅されていて、鑑賞時がよみがえり見飽きることがありません。

楽しい鑑賞会を企画していただき本当にありがとうございました。
















西岡 門脇 石崎 山田 富川 内田 伊豆 五味(学芸員)渡邉 市村 阿部 中前 露崎 谷口 大亀  


今 伊藤 藤江 松原 甘利 高梨 大島 
岸本 伊藤 須藤 石井 袰川  


  
鈴木(芳) 鈴木(黎) 柴山 中根 城戸 稲田 鴨井 石川   


カメラ 石原                 (敬称略)

                          












 

参加者の皆さんからのメールです

鑑賞会の実施後、参加者の皆さんから世話人宛に送られてきたメールを、一部省略して掲載いたします。

いつも楽しみにしており、生き甲斐のひとつに位置しております。毎回の企画にも魅力があり、新しい発見があり心から感謝です懇親会も美味しく居心地良く大満足です。
今回は「北斎」の代表作を近くで観賞できた上、学芸員さんのレクチャーも一層楽しい鑑賞会となりました。
話題の建物も然りですが、あの日のことをその後の集まりで連日話題にするものの、語りきれておりません。
ゲストもまたメンバーに加えていただけるそうで嬉しいです。今後とも宜しくお願いいたします。
Sさんより)



どこの美術館でも学芸員は話題が豊富で、作家の個性や時代の動静、パトロンの財力、作品の造形表現など持てる知識を総動員してもらえます。
みんなで、座学してから鑑賞する。同好会のひとつの方向が見えたように思いました。

浮世絵版画が当時の印象派画家に大きなインスピレーションを与え、その後の西洋絵画に、現在にも繋がる革命を起こした。ゴッホ・ゴーギャン・モネなどは熱心な浮世絵収集家で、多大な啓示を得て色彩鮮やかな造形を生み出した。そんなジャポニズムを解析した美術評論を昨年地元で聴講しました。Tsさんより)








素晴らしい企画をして頂き感謝です
お蔭さまで念願の北斎に会う事が出来て素晴らしい一日でした。NHKの日曜
美術館で予備知識を得てはいましたが学芸員のレクチャーは新たなネタも相当あって、大変勉強になりました。私の好きな「神奈川沖浪裏」、先ずはその大胆な構図、北斎の発想にただただ畏怖するのみです。そして独特な波がしら、高性能カメラで
1/10,000のシャッタースピードで撮るとあの形になるという説明でした。その写真も見せてもらえたらもっと面白かった..()
       
昨日水彩画があり、師匠に話したら「凄い眼力だけど、本当に見えたんだろうか?」。ありとあらゆる物を精密に描いた北斎だけに、私は見えたと思ます。

Kさんより)



絵画鑑賞は音楽鑑賞と同様に脳の
活性化になりますね。北斎の色彩の
巧さに驚き、今にも動き出しそうな
躍動に心が躍り、絵からいろいろな
イメージを持つ楽しさを味わい・・・、とても脳の動きを活発にしてくれた一日でした。
世話していただいた世話人の皆さんには心から御礼申し上げます。あれだけ和やかに楽しく有意義に時間を過ごせました事に感謝します。
Niさんより)



こじんまりとしたいい美術館でした。終ってからの歓談、ワインと料理にも満足です。本当に楽しい時間でした。これからも、年数回の懇親を楽しみにしています。
Toさんより)



木曜日はお陰さまで素晴らしい午後でした。学芸員の方の講義が有効でしたね。よく一緒に回って説明することもありますが、この前のような形で詳しく教えて頂くと、鑑賞する時に集中できるし、違った面も観ることが出来、私のように特に詳しくもなく、ただ観るのが好きというものでも勉強になりました。
会場で松原さんに言葉の意味を聞いたりしました!会員に有能な方がおられて、財産ですね。これからもよろしくお願いします。お礼まで。
Naさんより)


ともかく、初めのプレゼンがなんといっても最高でした!!あのような方が「学芸員」をしておられることで、この会館の価値が決まる気がします。お話しをうかがってからの鑑賞が、こんなにも時間の価値を高めるかを実感しました。旧古河庭園も、案内つきで見学して感動したのですが、今回は全く思いがけない『歴史の勉強』ができました。どこまで記憶できているかは自信ないですが・・・ 益々浮世絵が好きになりました!それにしても北斎はすごい!五味さんもすごい!でした。
Iさんより)






                                                                                  トップページに戻る                    集:2017/3/10 



以下は ご案内のページです

 

        今話題の「すみだ北斎美術館」に行きませんか?

第35回例会  すみだ北斎美術館  鑑賞会のご案内
 昨年11月に開館したばかりで、今話題の「すみだ北斎美術館」での観賞会です。
   絵画鑑賞同好会に未登録の会員の方でも参加できますよ。
   今回の鑑賞会は学芸員のレクチャー付きで、個人での入館では、こういうチャンスは
   なかなかありません。レクチャーの後は各自で北斎の珠玉の名品を鑑賞してい頂きます。
   また、ご希望の方は懇親会にもご参加ください。当日の感想など自由に語り合う楽しい
   会です。
     ◆ 展覧会名:開館記念展 II (常設展も鑑賞できます)

     ◆  開催日時:2017 年 3 月2 日(木) 

     ◆ 会  場: すみだ北斎美術館

                    東京都墨田区亀沢2-7-2 TEL03-5777-8600  
                             
   http://hokusai-museum.jp

              都営地下鉄大江戸線「両国駅」A3出口より徒歩5分

              JR総武線「両国駅」東口より徒歩9分

              地図は、上記リンクの「ご利用案内<アクセス>」参照

  ◆    集  合:     13:45  美術館1階 講座室「MARUGEN 100」↓   
                   
http://hokusai-museum.jp/modules/Page/pages/view/102

      ◆  レクチャー: 14:00~14:50「北斎の魅力」 講師:学芸員 五味和之氏

     ◆  鑑   賞:    15:00~16:00 各自自由に鑑賞

     ◆  懇 親会 :  16:30~18:30 築地食堂 源ちゃん  両国江戸NOREN店
                                      https://r.gnavi.co.jp/ads13v4c0000/    

     ◆   参加 費: 3,500 (入場料、懇親会費、通信費含)
                          懇親会に参加されない方は無料です。

  ◆  申込締切 :     2月23日(木)

  ◆
  申 込 先  石原勝年     kaigakanshou@gmail.com                      
                       「懇親会」の出欠についても明記し
申し込みください。


             世話人代表:石原勝年  世話人:柴山美穂・谷口 和之 




                                                                     
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