「国展鑑賞会」に参加して (伊藤洋之 記) |
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私としては国展へは初の参加で、大変楽しませていただきました。これまでの、院展・日展はあまりにも
人口に膾炙し、事前の想像通りの作画画風と、その凄さに圧倒させられていたものですが、今回の国展は
内容が身近で、知っていたようで、意外にまだ見たことのない傾向のものでした。だが、半分昔の仕事の
思い出に浸りながら、むしろ安心して鑑賞させて頂きました。
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ずっと昔、1960年代に全盛を極めたアバンギャルドとか、少し遅れて再生流行に乗ったシュールレアリズム
・前衛絵画とか、の単語は、同じころ入社した私としては、只々、近寄りがたい存在でした。さらには、
仕事で身近に感じていた日宣美の崩壊は、 ポスター・新聞/雑誌広告への学習意欲をも断ち切られた感が
あったような気がしたことも事実です。好きであっても、そんなこんなの近代絵画との距離感でした。 |
いっそ、今風に広義ポップアートと括ってアプローチできたらよかったのに。
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といった、過去の見過ごした思い出のようなものが、今回この美術館にすべて集約再登場したような印象です。
ここに展示されている絵の一つずつに、影響を及ぼしたであろうあの頃のデザイナー等(画家ではない)を
思い浮かべながら堪能しました。 でも、実際はそれぞれの今の画家の、現在のイメージの昇華であろうことは、
いまさら論を張るものではありませんが…。
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同行参加の皆様のサインのある、「88th 国画会画集」は、これまで抽選に外れ続けていた小生が、こんな
タイミングでやっと当った冊子です。他の時とは意味が異なるもので、大切に書棚におさめ、時折ニヤリと
しながら見るよう、置かせていただきます。そして、デザインスケッチではなく、絵画集としてみるように。
ありがとうございました。
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展示写真や造形には、さらに具体的感想がそれぞれありますが、話し続けていると長くなりますのでまたの
機会に。
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この同好会へ参加させていただいたお陰で、毎回楽しく、一応日本画の専門大学院卒だと納まっている娘との 会話材料もでき、感謝感謝です。石原様はじめ、新体制の世話役の皆様、これからもよろしくお導きをお願い します。 |
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